- 世界で加速するオーガニック市場
世界的動向として、オーガニック市場は目を見張るスピードで急成長しています。これは、安全な食に対する関心の高まり、同時に農薬などの有害化学物質の使用が環境や人体に及ぼす影響に対する懸念の広がりの結果です。私たちも、未来の子供たちまでが元気に暮らしていくために、オーガニック市場はますますの成長が求められている期待の産業なのです。
中でも、アメリカとヨーロッパでは、オーガニックへの関心が高くオーガニック製品の売り上げは、ここ10年で5倍以上に膨れ上がり、現在では、年間約5兆円ほどの巨大産業になっています。そしてこの健常な成長は、これからも続いていくと予想されています。
−オーガニック市場の展望
しかし、消費に対する供給が、追いついていないという現状も指摘されています。オーガニック農業は、農薬を散布する一般農業に比べ、手間も時間も専門知識もより多く必要になります。製造効率よりも大切に安全に作ることを重視しています。肥沃な土壌を守り、将来的にも安心で安全な作物を確保し、多種多様な生命体の存続、気候変動への対応など、地球からの悲鳴に歯止めをかけるためにも、将来のオーガニック農業にますます注目する必要があるのです。
−オーガニック先進国 オーストラリア
その期待に応えるべく、オーストラリアはオーガニック先進国として、オーガニック産業をリードしています。現在、世界中の様々な国で、約3500万ヘクタールがオーガニック農地として
認証を受けていますが、そのうち3分の1以上がオーストラリアに属し、世界一の圧倒的な農地面積を誇っています。勿論、オーガニックに対する関心は高く、一般的なスーパーマーケットでも多くの認定オーガニック製品を手に入れることができます。
−日本のオーガニック市場
日本では1999年に有機JASが改定され、2006年に有機農業推進法の制定が行われました。日本全体のオーガニック食品市場規模は1300億円強にまでのぼっています。また、輸入食品への健康への影響や安全性の不安問題が勃発したこともあり、日本を含むアジア諸国では、ナチュラル・オーガニック化粧品へ転換する消費者が急増しているという報告も届いています。
(以上は、米国農務省:USDA、オーガニックに関する調査機関:オーガニックモニター社、国際有機農業運動連盟:IFORMの発表より。)